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枝垂れ髪 [エイリア]


拍手叩いてくださる方ありがとうございますー!励みに頑張ります…!!


今回ゼルデザ。首位独走してるんだからそろそろ何かあげようと^^;
ゼルデザと言ってますが時期的にはエイリアの一件が落ち着いた後です。
表記的には瀬砂とでもいうべきなんでしょうか?
3期の名前の表記の仕方が未だにわかってません。瀬治?隆治?
なので3期ネタであってもエイリア区分でいかせていただきます。


と、言う訳でばっちこいと言う方は続きからどうぞー^^










私は昔から、髪を切る。というのが随分嫌いだった。


髪の量は多いし、癖も強い。
邪魔でないのかと問われれば確かに邪魔ではあるのだが、どうにも切ろうという気は起こらなかった。
エイリア時期にもずるずると伸ばし続けていた髪を首に巻いてはどうだなどという意見が飛び出し、目の色とも相まって案外宇宙人らしく見えていたようでもあった。
そう言った利点とも言いがたい利点を除けば、確かにこの髪は邪魔者以外のなにものでもないのだろう。
幼いときに「長過ぎる」と言って無理矢理押さえつけられながら瞳子に髪を切られたのも案外トラウマになっているのかもしれない。
思えば切られたのはその一回だけだ。
その時もその時で首元に直接当たる風が寒々しくて一層「髪は長い方が良い」と強く思うきっかけとなったのだが。
自分は案外寒がりの気があるから、ひょっとしたらそれも髪を切る事が嫌いな原因なのではないかとも考えた。
だが、髪をポニーテールにし始めてからの首元の寒さは別段気にならない。
と、なれば何が嫌で髪を切りたくないのだろうか。
寝起きのぼんやりとした意識の中で、鏡と向き合いながら砂木沼はそんなことを考えた。
鏡に映るのは寝起きという事もあり、結ばれずにうねりながら地面に向けて垂れ下がる自分の髪。
相変わらずの癖っ毛は、寝癖と髪質の境を全くもって分からなくさせていた。
こんな髪質ではあるが、別にストレートに憧れた事は一度もない。
砂木沼にとっての髪はおしゃれをするために伸ばしている訳でもなく、ただ単に「切りたくない」という考えからずるずる伸びているだけだ。
目的を持たずに伸び続ける髪は、腰の当たりに来て以来成長が止まったように感じた。
以前、「伸ばすだけ伸ばした後、髪を切るとそこまでの成長は早いがそこから先はなかなか伸びなくなる」という話を耳にした事がある。
つまりはそういうことなのだろうか。とよくわからない思考まで至った後に、砂木沼は考える事を止めて顔を洗った。
洗面所に容赦なく垂れ下がる後ろ髪は、邪魔この上ない。
髪を濡らさないつもりだったのだが、結果は散々なもので。
ああ、髪を結んで顔を洗えば良かったのか。などと当たり前の事を思い出した。
どうも、今朝は頭が良く回らない。

「砂木沼さん」

ふ、と今日初めて聞く声に砂木沼はくるりと振り返った。
髪に吸い付いていた水分が、その遠心力で宙を舞う。

「瀬方か」
「おはようございます」
「ああ」

褐色の肌をした瀬方が砂木沼に向けて軽く頭を下げる。
エイリアのイプシロン時期からの癖らしく、敬語をやめろといっても聞かない彼は、今でもなお、砂木沼への敬愛に満ちていた。
瀬方の挨拶に軽く言葉を返し、顔を拭く砂木沼を見ながら、瀬方は落ち着かないように視線を彷徨わせる。
生憎、タオルで顔を覆っている砂木沼にその様子は見えない。

「さっ、砂木沼さん」
「?」

上ずったような声に砂木沼は顔にかかる髪をかきあげながら瀬方の方を向いた。
何故かガチガチに固まっている瀬方に違和感を覚え、首を傾げればせっかく耳にかけた髪がまた顔にかかる。
ああ、うっとおしい。

「あ、あの。毎回毎回ですぎた真似かもしれませんが…」
「……!」

毎回毎回というのだから、ほぼ毎日行われている事。だと言うのにあの男はいつでもしどろもどろに尋ねる。

「頼んでもいいか」

瀬方の緊張をよそに微笑みさえ浮かべて砂木沼は言う。
そのやりとりも、日常になっているというのに、ここでいつも彼は瞳を輝かせるのだ。




「伸びましたね」
「以前と変わりないだろう」
「いえ、伸びましたよ」
「そうか」

椅子に座って、背後から聞こえる瀬方の声に反応して答える。
髪を梳く櫛や指の感触が随分と心地いい。
昔から、長い髪の手入れを持て余していた砂木沼の髪を結ぶのは瀬方の役割となっていた。
昔はイプシロンのメンバーたちが変わるがわるやりたいと言いだすのでやらせていたのだが、
一番綺麗に、かつ手早くセットが出来たのは瀬方だけだった。
普段見せる粗暴さに相反するように、砂木沼の髪を扱う瀬方の手は繊細だった。
割れ物を扱うかのように、扱う。
昔も今もそれは変わらず、幼いときからずっとそれは続いていた。
おそらくその髪の持ち主が持ち主だからであろう。
そんなことにも気づかないまま、砂木沼は瀬方によってまとめあげられる髪の揺れる感覚を感じる。
時折耳元や首筋をかすめる指先がくすぐったい。
これも、昔からかわらない。

「できました」

笑顔でそういう彼を見やって、高い位置でまとめられた髪に触れる。
相変わらずの癖っ毛で、髪の量も多い。
だが、毎日その髪を瀬方は楽しそうに嬉しそうに結う。
それが、心地いい。




ああそうか。
だから私は、髪を切るのが嫌いなのだ。





******************************
治様視点でゼルデザ書くのってあんまりない気がします。新鮮。
マキュアは上手くいかなかったら途中で投げ出し、メトロンは慎重すぎて時間かかりそう。モールとかクリプト姐さんは細かい作業苦手だったら良いな。
他は…ケイソンあたりなら人の髪結ぶのいけそうな気がしないでもないなぁ。

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